ぶどう膜炎の症状と原因、治療 | 視力低下や失明につながる目の病気

ぶどう膜炎の症状と原因、治療 | 視力低下や失明につながる目の病気

ぶどう膜炎の症状と原因、治療 | 視力低下や失明につながる目の病気

ぶどう膜炎は、結膜炎や白内障、緑内障に較べて発症する人が少ないためあまり知られていませんが、重症になることが多く失明することもある怖い目の病気です。

今回は、ぶどう膜炎の症状と原因、治療方法についてまとめます。

ぶどう膜炎とは

瞳孔を作る虹彩、水晶体の厚さをコントロールする毛様体、栄養を運ぶ脈絡膜を合わせて「ぶどう膜」といいます。その部分は色や形が果物のぶどうに似ており、いずれも目にとって大変重要な役割を担っています。そのぶどう膜の組織に炎症が起きる目の病気がぶどう膜炎です。

原因が、内科系の特殊な病気であることが多いのが特徴です。

ぶどう膜炎の症状

目が赤い、痛い、急激な視力低下、涙目、まぶしい、ぼやける、ものがゆがんで見える、ものが小さく見えるなどの症状が出ます。

次項で紹介する内科系疾患が原因の場合は、頭痛、めまい、嘔吐、全身のだるさといった症状が現れることもあります。

ぶどう膜炎の原因

視力低下や失明につながる目の病気 ぶどう膜炎の原因

ぶどう膜の炎症には様々な原因があり、3分の1ほどは原因が確定できないといわれています。それは、免疫異常や原因不明のベーチェット病など、内科的な全身疾患が原因という場合が多く、診断が難しいためです。

1.病原菌による感染

細菌、ウィルス、寄生虫などがぶどう膜に感染して炎症を起こすものです。外傷や手術によって原因菌が直接目に入ることが原因で起こります。悪性腫瘍によるぶどう膜の炎症もあるため、注意が必要です。

病原菌が原因の場合、抗生剤の点眼薬で治療します。

2.サルコイドーシス

全身の様々な臓器に肉芽腫ができる病気です。20代〜30代、また50代以上の女性がかかることが多く、女性の罹患率は男性のおよそ2倍にあたります。

目の症状は、視力低下と目のかすみです。サルコイドーシスが原因でぶどう膜炎に罹る割合は、日本人の場合60〜70%と高く、欧米では20〜30%です。

サルコイドーシス由来のぶどう膜炎の場合は、ステロイド薬と散瞳薬の点眼治療を行います。

3.原田(はらだ)病

原田病は、全身のメラニン色素細胞への免疫反応が過剰となる自己免疫疾患です。東洋人に多く、白人に少ない病気です。

全身のだるさやめまい、頭痛、髪の毛をさわるとピリピリするといった症状の後で、網膜剥離を伴う炎症があると急激な視力低下が起こります。頭痛や嘔吐もあるため、脳神経科を受診することもあります。

診断がつくと即入院となり、ステロイド薬の点滴による大量投与治療が行われます。

4.ベーチェット病

全身の臓器で炎症を繰り返す原因不明の難病がベーチェット病です。目に現れるぶどう膜炎のほか、口内炎、皮膚炎、外陰部潰瘍の4つが体表的な症状で、男性に多くみられます。

ベーチェット病由来のぶどう膜炎は、慢性化して発作を繰り返すうちに、失明か失明に近い状態になってしまうことも少なくありません。有効な治療方法はなく、発作を抑制するために免疫抑制薬を投与します。

症状が出たらすぐに受診を

上述したように、ぶどう膜炎はサルコイドーシス、原田病、ベーチェット病などの特殊な病気が原因で起こることが多いのが特徴です。

視力低下、充血、眼痛、かすみ目、ものの歪みなどの症状は、他の目の病気が原因の可能性もありますが、ぶどう膜炎の場合はできるだけ早期の治療が重症化や失明を防ぎます。

これらの症状を自覚した場合には、速やかに眼科医を受診するようにしましょう。