老眼回復トレーニング | 年齢に伴う視力低下の予防・改善方法
40代以上の年齢になると、ほとんどの方に老眼による視力低下がみられるようになります。ここでは、老眼回復トレーニングの方法と、視力低下の予防・改善について解説します。
老眼とは
目には、水晶体という透明なレンズが備わっています。そして水晶体の周囲を毛様体筋という筋肉が取り囲んでいます。近くのものを見ようとする時には、この毛様体筋がギュッと収縮して水晶体が厚みを増し、ピントを近くに合わせます。
30代後半以降、年齢が高くなるにつれて、毛様体筋が徐々に衰えて収縮力が弱まるために、近くにピントを合わせにくくなります。さらに高年齢になると水晶体の弾力が失われていくため、ますます近くのものが見えにくくなっていきます。
このようなピント調整力の衰えによる視力低下を、老眼といいます。
トレーニングが有効な時期
老眼が始まって間もない時期であれば、生活の見直しによるアンチエイジングや老眼回復トレーニングで、視力低下の予防や改善が期待できます。これらの努力を継続していくことで、かなりの年齢まで老眼を予防することが可能です。
けれども、さすがに高齢者と呼ばれるような年齢になると、いくらトレーニングをしても老眼による視力低下を抑えることは難しくなります。
トレーニング方法
老眼回復トレーニングの、主な2つの方法をご紹介しましょう。
これらは仕事や家事の合間にもできる簡単なものです。大変ならば回数を減らしてもよいので、こまめに続けることが大切です。
眼球ストレッチ
眼球を上下左右に動かす「外眼筋」のストレッチ方法です。日常生活では、パソコンのディスプレイなど狭い範囲のものを見ることが多いため、眼球も狭い範囲でしか動いていません。このストレッチでは広く眼球を動かすことで、外眼筋を鍛え、ほぐします。
- 両手の人差し指を、顔の両側、目の真横になるように立てます
- 顔は正面を向いたままで、ゆっくり眼球を動かし、人差し指を見ます。
- 左右の指を、交互に10回ずつ見ましょう。
- 両手の人差し指を、頭の上とあごの下に配置します。
- 顔は正面を向いたままで、ゆっくり眼球を動かし、人差し指を見ます。
- 上下の指を、交互に10回ずつ見ましょう。
ピント合わせストレッチ
毛様体筋の衰えを予防し、水晶体の弾力を維持するためのストレッチ方法です。
- 10mほど離れた場所の目印(時計など)を決めます。
- 片腕を伸ばし、親指を立てて目印と合わせます。
- 目印と親指の交互にピントを合わせます。10回繰り返しましょう。
いずれも、慣れてきたら少しずつスピードを上げていきましょう。
アンチエイジング
老眼による視力低下の原因は、加齢による目の老化です。周囲を見回してみましょう。同じ年齢でも、肌がみずみずしく若々しい人がいれば、ちょっと老け込んで元気のない人もいます。目も同様で、老眼が始まる年齢や進行スピードには大きな個人差があります。
老眼による視力低下の予防・改善には、規則正しい生活やバランスの良い食事、適度な運動などにより、体全体を若々しく保つことが大切です。また、目の老化を促進する紫外線を浴びすぎないようにすることにも注意しましょう。